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[江戸トーク] 損失利益と逸失利益を考えた行動

代表 江戸Talk

2021/05/26 江戸Talk

今日は損失利益と逸失利益という話をしたいと思います。

損失は「得た利益をどれくらい失うか」で、逸失は「得られる予定だったものがどれぐらい得られなかったか」みたいなものですね。

損失だけじゃなくて逸失を考えるのって大事だよねという話があります。
ここ10年~15年程、心理学とか行動経済学とか、その分野の研究が盛んで、色々な学説や研究が結構出てきています。

有名な本だと予想通りに不合理という本がありまして、僕も好きで読んだりしています。
行動経済学系の本は結構面白いのですが、その中で、「人間は得たものを失う方を過剰評価する」という研究があって。
さっきの話でいうと、逸失ではなくて損失のほうを過剰評価するというのが人間の性であると。

株式に例えるなら「あの時投資していれば10万円利益が出た」というのが要は逸失で「実際に投資して10万円損した」が損失ですね。この場合、一般的には、後者の方が心理的なダメージを受ける人が多い。

もちろん未来に対する不確実性が割り引かれるというのはありますが、単純に経済合理性で考えると、逸失も損失も要は一緒ですよね。イコールなんです。

経済合理性ではイコールだけど、人間心理的にはそうはならない。そういうことがある。


私たちの立場でみるとスタートアップとかベンチャーとか、あるいは今後伸ばしていこうという会社だと、損失よりも逸失の方が基本的には多いと思っています。

事業チャンスのほうが多いはずなので。

それでも、やっぱり人間の、心理的に失うのが怖いということはあるので、そこをぐっと堪えるのかよくわかりませんが、冷静にというか合理的にみて、損失と逸失を考えるところが大事になっていくのかなぁと思ってます。

要は「損失のリスクばかり考えるな」ということですね。

さきほど紹介した『予想通りに不合理』や行動経済学系の理論の本は、読み物としても面白いので、ぜひ皆さんも読んでみてはいかがかなと思います。