[江戸トーク] 設立9周年によせて

2014年10月1日にアディッシュを設立して、そうか、9年経つのか、と。
この間、ものすごく濃密な時間であったことは、間違いない。

会社設立の経緯は、カーブアウトだったし、私自身、長く事業責任者としてやっていたこともあり、そこまで変わらないかな、という気持ちもなくはなかった。

が、やはり会社となるとそんなに甘くないということを多く学んだ。
眠れない日もあったし、泣けるほど悔しい思いもたくさんあった。

そうはあっても、会社立ち上げを経て、資金調達のプロセスや上場プロセスも歩むことができて、継続した成長ができている。
その過程で、たくさん失敗もしていると思うが、失敗しながらも今も前に進んでいる。

ところで、ベンチャー企業の生存率は、5年後で約15％、10年で6.3％だそうです^（※）。
アディッシュは、まだ10年経っていませんが、100社のうち94社がなくなる中で、6社の中にいることになります。

こうやって進めていることに、それに最も尽力してくれているみんなに、一人一人に感謝です。
本当にありがたいことだと思う。
ありがとうございます。

これからも、アディッシュを成長させていきます。
成長とともに、あるいは成長するためにも必要になってくる要素の一つは、「広げられる想像力」だと思っています。

私たちは、顧客に対して、業務や何かしらのオペレーションを提供しています。
でも、ときに「今の業務提供」に安住してしまっていることがあります。

カスタマーサクセスとは、つまり顧客の成功を最大化すること、です。

顧客の成功を最大化するためには、「今の業務」にとらわれないことも大事。
「こういう業務もあり得るのではないか」と「想像して」「広げる」こと。
スタンダードで言い換えれば「現実を直視しつつも理想を描く」ですね。

こういった「広げられる想像力」が、大事な要素だろうと思います。

そこに新しいチャンスもあるだろうし、Expand要素もあるでしょう。
そうやっていくことで、価値が高まっていきます。
アディッシュが顧客にとってなくてはならない存在になっていきます。

顧客にとってなくてはならない、何はなくともまず相談されるような、そんな存在になりたいと思います。

最後に、9年という年月の中で、自分の中で折れなかった唯一誇らしいことがあるとすれば、
それは、ミッション・ビジョンから外れた事業は決してやらずにきたこと。
カスタマーサクセスも、ミッション・ビジョンの方向に沿っていて、戦略的に向かっているということだと思います。
ミッション・ビジョンから外れた事業はやらない。これは企業規模がどうなろうと変わりません。

これからも課題を乗り越えて、10年、さらにその先を目指していきたいと思います。

改めて、ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。

2023年10月2日
江戸 浩樹

^{（※）出所：日経ビジネス「創業20年後の生存率0.3%」を乗り越えるには}